サミットアカデミーエレメンタリースクール佐久・佐久長聖中学・高等学校

佐久長聖ニュース

Stanford e-Japan 国際異文化教育プログラム(SPICE)修了

本校2年生の宮内暢大さんが、主要な世界大学ランキングで世界トップクラスの評価をされているスタンフォード大学が提供する「Stanford e-Japan国際異文化教育プログラム(SPICE)」に参加し、半年間のプログラムを修了しました。修了した宮内さんから、同プログラムの紹介、研究内容、そして、今後の抱負を語ってもらいました。


この度、スタンフォード大学国際異文化教育プログラムの主催する、Stanford e-Japan 2025 春学期を修了しました。
本プログラムは、映像授業、オンライン講義、掲示板でのディスカション等を通して、日本各地から選抜された約30名の高校生とともに日米関係や米国社会について学習するものです。扱うテーマは第二次世界大戦、公民権運動、宗教、教育など多岐に渡ります。5ヶ月に及ぶAll Englishの環境は、長期海外滞在経験のない私にとって負荷の重いものでしたが、他の参加者に刺激されながら完走することが出来ました。尚、このプログラムは柳井正財団の支援を受けているため、無料で参加できます。
プログラムの最後には、各自が興味を持ったテーマについて簡単な論文にまとめます。私は安保改定や沖縄変換交渉の水面下で交わされた密約を軸に、日米関係に内在する非対称性や曖昧さを調査しました。そのような性質は冷戦下では利点があった一方、国際情勢が大きく変化した今日においては限界を迎えているのではないかと思います。一過性の現象だとは捉え難いトランプ現象に象徴される米国社会の地殻変動や、アメリカの覇権の揺らぎ、アメリカが仲介するロシア・ウクライナの和平交渉を目の当たりにする中、従来の米国偏重の安全保障及び外交から脱却し、多極的な外交を主体的に展開することが必要だと考えています。
独自に調査を進めるにつれ、プログラムの理念に反する結論に至りましたが、様々なテーマについて多様な価値観を持った高校生と議論した経験は、好奇心が満たされる充実したものでした。今後も広い視野をもって勉強を続けます。


本校入学当初、同プログラムへ挑戦したいという申し出が彼からありました。学校の学業や部活動との両立で苦労したこともあったかと思います。このようなハイレベルなプログラムを修了し、本校におけるパイオニアとなりました。ぜひ、後輩たちも宮内さんの後を追いかけてほしいと思います。